異端の古代史のブログ

古代史の定説を切る

トバ山の噴火とウィルス

7万4千年前人類はトバ山の噴火により絶滅の危機にひんした


それは他の動物においても同じだったであろうが、インドネシアのトバ山が大噴火をし、吹き上げられた火山灰によって太陽の光が遮られ、地球は寒冷化した。一気に5度くらい低温になったとされる。
赤道直下のボルネオ島の4千mの山にも氷河があった痕跡がある。今では氷河は無いが当時は赤道直下でマイナス5℃。一方グリーンランドの氷河の氷を分析した結果グリーンランドではマイナス15℃になっていたと推測される。最寒期の2万年前の話だ。
中緯度の日本列島あたりではマイナス10℃くらいであったと推測される。
シベリアあたりではマイナス12~3度。温暖期の今でさえ人が棲むのに適しているとはいい難い土地に人が棲んでいたと考えているのが現代の学者たちである。
私は間違っていると思う。


ウィキペディアより。
大気中に巻き上げられた大量の火山灰が日光を遮断し、地球の気温は平均5℃も低下したという。劇的な寒冷化はおよそ6000年間続いたとされる。その後も気候は断続的に寒冷化するようになり、地球はヴュルム氷期へと突入する。
この時期まで生存していたホモ属の傍系の種(ホモ・エルガステル、ホモ・エレクトゥスなど)は絶滅した。トバ事変の後まで生き残ったホモ属はネアンデルタール人と現世人類のみである(ネアンデルタール人と姉妹関係にあたる系統であるデニソワ人がアジアでは生き残っていたことが、近年確認されている)[3]。現世人類も、トバ事変の気候変動によって総人口が1万人までに激減したという。


いくつかの地質学的証拠から、トバ・カタストロフ理論は支持されている。


トバ火山噴火による火山灰は東南アジア・南アジアを中心に厚く降り積もった。ベンガル湾を越えたインド・パキスタンでは、トバ火山由来のものとされる約7万年前の火山灰が2mもの層厚で堆積している[2]。グリーンランドの氷床コアの酸素同位体比からはこの時期の急激な気候の寒冷化が推定されている[4]。


かろうじて生き残った現世人類も人口減少によってボトルネック効果が生じ、その遺伝的多様性は失われた。現在、人類の総人口は70億人にも達するが、遺伝学的に見て、現世人類の個体数のわりに遺伝的特徴が均質であるのはトバ事変のボトルネック効果による影響であるという。遺伝子の解析によれば、現世人類は極めて少ない人口(1000組-1万組ほどの夫婦)から進化したことが想定されている。遺伝子変化の平均速度から推定された人口の極小時期はトバ事変の時期と一致する。


氷河時代にあらゆる生物が生き残っていたとするならそこは赤道周辺であっただろう。
ただ7万4千年前に始まった氷河期もずっと寒かったわけではなく間氷期もあったと思われる。4万年前頃にあちこちに人類の痕跡が現れる。シベリアにも日本列島にも欧州にもブラジルにも。この時は間氷期だったのだろう。
しかしまた1万8千年前~2万年前になると氷河時代の最寒期が来る。本当の人類の滅亡の危機はこの時ではなかったか。


アフリカの霊長類のウィルス感染


【アメリカ・メリーランド州のアメリカ癌研究所の研究チームのG・J・トデイロー、C・J・シャー、R・E・ベンヴェニステの3人によりまとめられた論文で、後に「ネイチャー」誌にも同内容の論文が発表された。論文の概要は、霊長類のヒヒは内在性C型ウィルスのDNAを遺伝子中に持っている。このウイルスに感染するとウイルスのRNAがその動物の細胞内でDNAに組み込まれて親から子へ伝えられていくが、ヒヒの場合はすでに発病しなくなっている。このウイルスが猛威を振るった時期には、他の霊長類に感染して発病したと考えられるが、今は感染力がなくなっている。調査結果によると、現在アフリカに住む全てのサルと類人猿からこのウイルスに対する抗体が発見されたが、アフリカ以外(南アメリ
カやアジア)を原産とする霊長類はこの抗体を持っていないことがわかった。ここで特異な点は、ホモ・サピエンスだけは、アフリカの原住民も含めて、この抗体を持っていなかったことである。そうすると、
ホモ・サピエンスはアフリカ以外の地で進化し、このウイルスの脅威がなくなってからアフリカ大陸へ進出したという結論が導き出される。


(その後、このウィルスに感染していないヒヒがアフリカ南部に住んでいる事が判った。アフリカの一部に空白地地帯があったのである。とはいっても、その狭い地帯に住んでいた人類が拡散したと言う事に整合性があるのだろうか?)


これで言える事は人類がアフリカでチンパンジーなどの類人猿から分岐したと言うのは全くの間違いであると言う事。
この研究チームは人類の発祥がアフリカでない事は突きとめたが、その発祥地がアジアであるとは言っていない。

アフリカ近くに島があってその島で人類が発祥した。その島がウイルスの脅威が無くなった頃にアフリカと衝突してアフリカ大陸に吸収されたのではないかと言っている。その島があふるかと衝突した痕跡は皆無なのだが。


 G・J・トデイロー、C・J・シャー、R・E・ベンヴェニステの3人の論文の、全世界で人口が一万人ほどに減ってしまったと言う事が、アフリカの人類がアフリカの全霊長類が感染したウィルスに感染していない事と関連があるのではないか? アフリカでは出土した類人猿、原人の数から見て、何度も類人猿の絶滅に近い状態が起こったとされる。7万4千年前だけではなく、以前から幾度も繰り返された氷河時代が、アフリカに住んでいた人類を絶滅させ、新しくアジア方面から渡った原人やホモ・サピエンスがアフリカで繁殖したのではないか?
確かに遺伝子的に古いと考えられる性染色のY-A、Y-B、ミトコンドリアmt‐Lも存在している、が、Y-A、Y-B、mt‐Lの持ち主と繋がる原人の遺骨も見つかっていない。たくさん見つかっている原人の遺骨とピグミーやブッシュマンの間を繋ぐ骨は無いのである。
ピグミーやブッシュマンの祖先は20万年前にどこからかアフリカに来て、アフリカで孤立していたのではないか?その時はウィルスが感染力を失って垂直感染によって現生アフリカ霊長類に伝わっている。
このウィルスの痕跡がアジアにも南米にもないのである。


 トバ山の噴火は赤道付近に吹く東風によってインドやアフリカまで飛んで、大きな影響を与えた。
アフリカでも赤道付近の遺跡が7万年前から激減して、5万年前辺りからようやく遺跡が増え出すという現象も見られるようだ。人類の遺伝子の多様性が少ない事がトバ山の爆発による気象変動によるものならば、それ以前に前地球に拡散していた人類の遺伝子の多くは絶滅したのであろう。アフリカにおけるY-DNA、mtDNAの多様性も非常に少ない。一見、多様に見える物は少なくとも5万年前以降に逆流した人が大勢いる事による。古くからいるのはピグミーとかブッシュマンとか言われる人であり、マサイ族などは後世に逆流した人々であると考えられている。


太古の年代を推定する方法として、炭素年代法と言うのがある。これまで1万年前以前の炭素年代は較正出来なかったが、日本の三方五湖の一つ水月湖には年縞と言って沈殿物が一年ごとに縞模様を作っていて、沈殿物の残留炭素のC14濃度を測定する事により、1万年以上前でも較正出来る事が期待された。ところが、水月湖の年縞を取りだすと、7万年以上前の部分が幅広く、年縞が無い事が判った。氷河時代では気候変動が無くて縞模様が出来なかったのだろう等と推測するコメントがあったけれど、バカバカしい話である。氷河時代の最盛期はトバ山噴火の後から来たので、それ以前の年代とは関係ない。私は水月湖の7万年前以前の年このない部分はトバ山の火山灰の降り積もったものではないか、と考える。つまり、インドネシアの島で起こった大爆発は日本列島まで大量の火山灰を降らせていたのかもしれない。当然、日本列島でも居たかも知れない原人の痕跡は見つかりにくい状態にある。


  アフリカでは人類が絶滅して、その後に新しく人間が入ったのなら、ミトコンドリア・イブはアフリカには居なかった事になる。アメリカ癌研究所の研究チームのアフリカの霊長類が感染したウィルスにアフリカ人が感染していないことから、一時アフリカには人がいなかったという研究と調和的である。


 中国南部からは10万年前のホモサピエンスの人骨も出ている。アフリカ一辺倒は考え直されるべきである。